レーシックって何?

▼ レーシック(レイシック)とはLaser in situ Keratomileusisの頭文字を取った略称でマイクロケラトームという器具を用いて眼の角膜を薄く捲り、レーザーを角膜中央に照射することによって 屈折の度合いを調節し近視や乱視による視力の低下を回復する治療法です。

欧米ではすでにレーシックによる屈折治療は一般的に行われる視力回復法ですが、近視の割合が30%以上と言われている日本においてレーシックは未だにその認知度は 低いままです。

レーシックは他の近視治療術であるRKやpRKに比べて矯正度数の幅が広く、治療が困難とされた強度の近視や乱視の 矯正も可能です。更に角膜の安定性も高く、治療跡も残らず視力も術後すぐに回復し安全性も高い手術として知られています。

レーシックは治療のために入院をする必要も無く、治療時間は15分程度と短時間に受けることが可能なので、 通常のケースでは仕事や学校を休む必要もありません。治療中や治療後も痛みを感じることもないところも良い点です。

レーシックは強度の近視で日常生活にも支障があるという方や、コンタクトレンズを付けたりメガネを掛ける手間が煩わしいという方の悩みを 解決する非常に有効な治療法なのです。

レーシックの長所
強度の近視にも対応

▼ レーシック以前の屈折治療であるpRKでは再生する 角膜が厚くなることによって低矯正になってしまったり、低確率ではありますが角膜混濁が起こる、ボーマン膜が 無くなる事による角膜組織の構造の変化、治療後1週間は痛みが続くなどの短所がありました。

ポイント

レーシックはこれらのような従来の視力回復治療の短所が改善され、以下のような長所があります。

  1. 矯正度数の幅が広いので強度近視にも対応できる。
  2. 角膜を温存するので角膜の安定性が高い。
  3. 角膜に治療跡が残らず綺麗に治る。
  4. 視力の回復、治療跡の回復が早い。
  5. 治療前後の痛みが無い。

従来の治療法との違い
回復が早く痛みも無し

▼ レーシックは従来の手術法であったPRKのように角膜上皮をそっくり取り除いてしまう方法とは違い、 レーザーを照射する前段階において角膜上皮とボーマン膜が温存されるので、治療によってできる傷が最小限に抑えられます。その為回復が早く 術後の痛みもありません。

視力の安定も早く治療の翌日には回復し、角膜の混濁が起こる可能性も低いです。角膜上皮を温存するので、PRKで稀に見られるような角膜が厚く再生し過ぎてしまうことによる 低矯正も起こりません。


従来の治療法との違い
レーザー照射で屈折率を矯正

▼  レーシックは従来の手術法であるRKやPRKでは治療が困難であった強度の近視に対しても効果を発揮する治療法で 、最強度近視の矯正に対しても優れた手術方式です。

レーシックではエキシマレーザーと呼ばれるレーザー装置を使用しますが、従来の治療法であるPRKではエキシマレーザーを直接 角膜表面に照射する方式でした。しかし、レーシックでは直接角膜表面にではなく、マイクロケラトームという カンナのような器具を用いて角膜実質層を含む角膜を薄く剥いで、角膜実質層のみにエキシマレーザーを照射します。

この方式の違いによりレーシックでは安全性を高く保ち、強度の近視を矯正することができるようになりました。

エキシマレーザーを使う従来の手術方式であるPRKでは、適応屈折度数はマイナス8D程度が限界でしたが、 レーシックではマイナス20D以上の近視でも安全に視力矯正することが可能になりました。


歴史
基礎となる治療の歴史は40年

▼ レーシックによる治療が始まったのは、まだ十数年ですがレーシックの基礎となる屈折治療である「ケラトミレイシス」は1963年から 治療が行われているのでその歴史は40年ほどになり、治療による後遺症などの長期的な問題は特に起きていません。

ケラトミレイシスはレーシックとは違いフラップを切り取った後に凍らせて、眼球側の面を削り角膜に戻す ことによって屈折を矯正する手術です。

ケラトミレイシス

ケラトミレイシスの後継として行われた近視治療がALKです。ALKはレーシックと同じくマイクロケラトームで フラップを作り角膜を薄く削って矯正する方法です。しかしこのALKは合併症を発症する可能性が高いことや、 治療後に乱視になってしまうなどの問題点がありました。

フラップを作った後の角膜中央部を削る事が合併症の原因になることから、この過程をエキシマレーザーを 使う方式に改め、欠点を改善した治療法がより安全性の高いレーシックなのです。


治療後の経過
治療後1週間で回復

▼ レーシックによるでは治療の翌日には角膜を捲った形跡もなくなります。ただし、治療を受けた2〜3日の間は 一時的に遠視の症状が出るために、近くのものが見えにくくなるケースもあります。この遠視は一時的なので 術後1週間程度で軽度中度の近視の人のほとんどが1.0前後の目標の視力になります。夜間の光源がぼんやりしたり、 暗い場所に入った時に眼が霞むなどの症状が出る場合もありますが、それらも治療後数ヶ月の内に徐々に治まります。

再び低下する例

治療後に検査を受け矯正の効果が低かった場合は再治療となりますが、再治療が必要かどうかは術後3ヶ月程度で判断できるといわれています。

通常治療を受けた跡に再び近視に戻ってしまう事はありませんが、年齢が若く仕事や趣味でパソコンのディスプレイを見続ける ような事があると再び近視になってしまう事もあります。このようなケースではパソコンの使用を控える、 パソコンを使う時に遠視用のメガネを掛けると再び近視に戻ってしまう事の予防になります。


治療と老眼の関係
老眼を進めるか?

▼ 人は年を取ると毛様体の筋力が衰えピントを調整しづらくなるので、遠視になる傾向があります。 近視の人は近くのモノは良く見え遠くのモノが見えないので、メガネやコンタクトレンズをすると遠くのものがよく見えるようになります。

治療後の傾向

このメガネやコンタクトレンズと同じようにレーシック視力回復治療を受けた人も、遠くのモノはよく見えるように なりますが、近くのモノは見えづらくなります。 治療によって眼のピントを調節するので近視の時よりも近くのモノが見えにくくなるという理由であり 、治療によって老眼が進むという訳ではありません。